2018年11月8日

羽釜  江戸時代以前の米の炊き方など

和食の店で出てきた、小さな羽釜。炊きこみ御飯、おいしかった。

「羽釜と土鍋と、お米の炊き具合はどんなふうに違いがでるんですか?」と尋ねると、『修行のときから羽釜やったし、羽釜でしか炊いたことないからわかりませんね〜』と正直な回答。

ならば自分で土鍋と羽釜の違いを確かめようと、羽釜を購入してみました。


ちなみに、昔はみんな、土鍋でなく羽釜で炊いていたよう。いわゆる、おくどさんで。

  おくどさん
  https://blogs.yahoo.co.jp/fmyostaff/56394867.html



さて羽釜。使ってみると、やはり電気炊飯器より米が格段にうまくなる!土鍋よりも米が固めで立つ感じです。

  ウルシヤマ 謹製 釜炊き三昧 5合炊き
  https://amzn.to/2NpXcgv

  炊飯用土鍋
  https://chobiwafu.blogspot.com/2018/10/blog-post_18.html



羽釜だけでなく「かまど部分」がついているのが秘訣らしい。ちょっと場所とりますが。

  釜炊き三昧でメシを炊く
  https://homepage45.net/gohan/gohan13.htm



見た目よりも軽くて使いやすいんですが、直感的には、もっとずっしり重い羽釜のほうが美味しく炊けそうな気はする。

「かまど部分」なしでもいい具合に炊けるか試したことはないんですが、今度やってみよう。

蓋も、金属でなく木にすると何か変わるかもしれないと思いつつ、実店舗では羽釜の蓋なんて売ってないし、ネットで買うとどんな質感のものが届くかわからないため、買わずに今日に至ってます。

ぶつけたり落としたりしても割れたり欠けたりしないので、扱いは土鍋よりも楽かも。

吸湿性はないため、蒸らしたあとも水気が多めのままずっと入れてると、土鍋よりもご飯がベチャっとしやすいです。おひつへの移動を推奨。ただ、洗い物のあとは土鍋よりもすぐ乾く。

  おひつ
  https://chobiwafu.blogspot.com/2018/10/blog-post_26.html


土鍋はいくらか吸湿性があるので、炊いたご飯を入れたままでも、まだいい感じ。



土鍋か羽釜かどちらかひとつだけ選べと言われたら?難しい選択です。それぞれ違う美味しさがあり、好みによると思います。

固めがいいときは羽釜、柔らかめがいいときは土鍋、がとりあえずの運用。

ついついおひつに移すのを忘れたままのときは、もう片方の使ってないのを使う、というのもよくしている運用。

予熱は土鍋が強い。耐久性は羽釜。ちょっと場所とりますが。



ところで、他のアジアの国って、どうやって米炊いてるんやろ?いまは炊飯器も多そうやけど、ちょっと前までは何かしら他の方法で炊いていたはず。

調べてみると、日本でも今の炊飯方法は江戸時代からとのこと。それまでは「湯取り」という、たくさんのお湯で煮てから余分な煮汁を捨てる方法だったらしい。

  縄文人は米を煮て食べていた?
  http://www.komenet.jp/database/culture/culture04/culture04-2.html

  「煮る」ものだったご飯、「炊く」に変えた台所事情とは
  http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40806

  昔の炊飯方法「湯取り飯」を試してみた
  https://togetter.com/li/1114159


中国やタイなんかは今でもそれと同じような炊き方のよう。

  中国の阿媽さんの炊き方
  http://www.9393.co.jp/china_japan/kako_china_japan/2012/12_0808_china_japan.html

  タイ米の炊き方
  http://blog.livedoor.jp/rspi/archives/50605626.html


それで味がぜんぜん違うんやなぁ。
よく言われるジャポニカ米が云々、米の種類が違う云々、だけではないということですね。




なにはともあれ、日本の米は土鍋か羽釜で炊くのがうまい!

ガスが使えるのに土鍋も羽釜も持ってない人は、いますぐどちらか買いましょう。幸せはすぐそこに!