2020年4月18日

夜は寝る

夜中に眠りから覚めることがあります。

寝入ることができない事はありませんが、0時から2時の間ぐらいに意識が戻ることがあります。

活動量、運動量は特に変わっていないので、ストレスのせいでしょうか。


  夜もすがらもの思ふ頃は明けやらで ねやのひまさへつれなかりけり

   俊恵法師

のような恋の悩みではないのは確実なんですが、新型コロナウィルス関連のことなのか、身の回りの変化のせいか。何かしら心身が休まっていないのでしょう。あるいは、歳のせいなのか。



夜中に眠りから覚めた時、そこからスマホで何かをしだして頭が起きて寝付けなくなってしまうと、翌日のパフォーマンスが大幅に下がります。


寝床にスマホを置かなければよい。のですが、置いている理由は2つ。

目覚ましに使うためと、メモに使うためです。

目覚ましとしての用途では、特にバイブレーションが必要です。目覚まし時計では代わりになりません。起きる時間帯が違う人がいる場合は、バイブは音で起こしてしまわないための不可欠な機能です。

寝入りばなや寝起き、夜中に思いついたことをメモするのにも便利です。灯りをつけて紙とメモ帳を探さなくても文字が書ける。暗闇の中でなんとなく書いたものの、起きてから見直すと判読できない、ということもありません。これも、一緒に寝ている人がいるなら、灯りで起こしてしまわないための重要な機能です。


こういった素晴らしい機能がある反面、つい布団に入ってからネットサーフィンをしてしまう。夜中に目が覚めたときにメールやメッセージを見てしまう 。Twitterや相場をチェックしてしまう。そういう流れになると、寝付けなくなって、翌日に眠気やだるさが残ってしまいます。

そこで、メモだけはできるがメールもウェブサーチもできない設定にしてみたら、夜中に長く起きているという事はなくなりました。意識だけが眠りから覚めても、目をつぶったまま何かしら考え事をしているうちに、また寝てしまいます。翌日も快調です。



夜中に思いついたことをスマホでメモをするための工夫をいくつか。

少し前から普及してきたダークモードを使うとよいです。「真っ黒な背景に白い文字」になり、「真っ白な背景に黒い文字」よりも頭が覚めにくいと思います。アプリが対応していないと使えませんが、対応しているアプリがかなり増えてきました。

画面の明るさそのものも暗くしておくと、さらによし。

ブルーライトカットも悪くないです。 画面を全体的に暖色にします。ブルーライトカットの睡眠改善効果は、医学論文ではあまりはっきりした効果が認められていないのですが、実感としてはいくらか効果があるような気がします。まぁ害は無いですし、無料で使える機能なので、とりあえず使ってみて、いまひとつならオフにすればいいと思います。iOSならNight Shiftという機能です。Androidは端末のメーカーによって機能の名前が違うので調べてみてください。

  iPhone、iPad、iPod touch で Night Shift を使う
  https://support.apple.com/ja-jp/HT207570




実はメールやウェブサーチができない環境は、夜中だけではなく日中でも快適です。私を含め、ごく一部のビジネスパーソンや政治家を除くほとんどの人には、即座に返信する必要のあるメッセージや、いますぐ調べる必要がある事なんて、ほぼありません。

心身を休めるときや何かに集中するときには、新しい情報を得ないことが大事なのだと思います。内から湧き出してきたものを記録しておくのはよいですが。



バイブの目覚ましや、筆記用具がなくてもメモできるというスマホの良さを保ちつつ、ネットから新しい情報を得ることはできない環境を作るために、できることをいくつか。

まず、メールやSNSのアプリは全て削除しましょう。他にもついつい使ってしまうアプリを削除。私の場合は食べログやマネーフォワード、アマゾンショッピングあたりもついついちょこちょこ見てしまっていたので削除しました。

必要なサービスには、普段からSafariやChromeといったブラウザからアクセスするとよいです。スマホのブラウザからだと程よく使いにくいことが多いですが、どっぷり浸からないためには、そのぐらいがちょうどいい。

ブラウザからのアクセスもスムーズにはできないように、ログインしたままにしない設定にするのも効果大です。

IDやパスワードをブラウザに記憶させないのも、強力な手段です。


ブラウザの使用時間に制限を設けるのもひとつです。特定のアプリの利用時間に上限を設定したり、特定の時間帯は許可したアプリ以外は使えなくしたりできます。「ゲームは1日30分まで!」のような制限を、親ではなく、自分が自分に課すわけです。iOSならスクリーンタイムという機能を使います。Androidも最近の端末なら類似の機能があります。これも名前は端末メーカーごとに違うので調べてください。ただ、タップ2回で簡単に延長できてしまうので、この機能単独では効果は限定的です。鋼の意志がない限り、何かしら他の環境調整も必要です。

  iPhone、iPad、iPod touch でスクリーンタイムを使う
  https://support.apple.com/ja-jp/HT208982



さらには、ブラウザ自体を使えなくしてしまうと、かなり強力です。

  iOS
  サファリをホーム画面から消す方法【iOS13対応】
  https://netaemon.com/how-to-delete-safari/

  Android
  Chrome を無効にする
  https://support.google.com/chrome/answer/95319?co=GENIE.Platform%3DAndroid&hl=ja



ただ、さすがにブラウザを使えなくしてしまうと、スマホの便利さもかなり失われます。かといって、状況に応じて毎回手動で設定を変えるのは面倒です。しかも、その操作に慣れると、無意識のうちにブラウザでどうでもいいことを調べていることになる可能性が高い。



スマホがない快適さとスマホのある便利さを両立するための解の一つは、メモと目覚まし専用端末を作ってしまうことです。

いわゆる「気が散らないiPhone」に近いと思います。

  時間術大全
  https://amzn.to/2wLrLH7


スマホを2台に分けて、1台はメモと目覚まし専用端末にしてしまう。夜および集中するとき用の専用端末にする。もうひとつのいろいろ入ってるスマホは、すぐには触れない場所にしまっておく。

メモと目覚まし専用端末は、前に使っていたスマホで充分です。なければ中古のスマホを買ってもいい。目覚ましとメモに使うだけなら、スペックには全くこだわらなくていいです。

あるいは小さめのタブレットを用意してもいい。ただ、その場合はバイブ機能がつきません。

とにかくウェブで何かを検索できない端末を用意することが肝です。


また、いったん通知を全てオフにして、リマインダなどの「無いと生活に差し支えが出るもの」だけオンにすると、目の前のことに集中できるようになります。




機内モードにすればいいという意見もあるかもしれません。ただ、通信自体を遮断すると、集中力を高めるにはよいのですが、メモの自動バックアップや同期ができず、機内モードを手動でオンオフする手間もあり、かなり不便です。ほとんどないとはいえ、必要な緊急連絡も届かなくなってしまいます。



眠れないのは、もの思ふ夜くらいにしておきましょう。
スマホのせいで眠れぬ夜は、いらない。

2020年4月3日

伝わりやすい発音

私は滑舌がよい方ではありません。

気づくと、小さな口でモゴモゴ話してしまっています。
「え?」
と何回か聞き返されることがしばしばあります。

聞き返された時は、お腹から声を出してみます。でも、それだけでは伝わらないことも多いです。単に声を大きくしても、いまひとつ伝わりやすさは変わらない。冬場や、昨今のような環境でマスクしているなら尚更です。電話もそう。

「音は聞こえるが、言葉は認識できない」
高齢の難聴の方に多いですが、それと同じような状態なのかも。


これが、有気音っぽく話し始めると伝わりやすいことに気づきました。

  有気音とは
  https://youtu.be/sh-BeqXDp04

有気音っぽく、かなりはっきり話し始めると、違ってくる印象です。「聞き返されて、意識した発声で伝え直した後に、もう一度聞き返される」ことは減ったように思います。

外来で患者さんの名前をマイクで呼ぶときに伝わりやすくなったように思います。診察室に入って来なかったり、別の診察室に入っていったりすることが減った印象です。

スマホやタブレットでの音声入力の認識率も上がった実感があります。



語弊を恐れずいうと、日本語では

  かきくけこ
  たちつてと
  ぱぴぷぺぽ

あたりが有気音で発音できます。

って、ほとんどの文字が該当してないやん、ということなんですが、あくまでも「有気音で」ではなく「有気音っぽく」です。

要は、最初の文字の発音を弾けるような感じで出すのがポイント。子音は唇や舌、上顎、歯を、母音は喉を、そしてどちらももちろん横隔膜を、より強くしめてから一気に解放して、速いスピードで息を出す。音の始まりを四角く出すイメージ。淡いグラデーションから始まるのではなく、ゴシック体のような、マーカーの太線から始まる感じ。エッジが立っている発音を心がける。

言葉の始めさえはっきり出せば、その後はそんなに意識しなくても伝わる印象です。最初につられてその後もはっきり話すようになるのかもしれません。





その他にも、ネット上に転がっている滑舌をよくする方法で、試してみたことがあるものについて。

•有効だった方法

  口を上下に大きく開ける
  口角を上げる

  部屋の一番端まで言葉を投げるイメージで話す



・効果が感じられなかった方法
とはいえ、私とは違う原因で滑舌が悪い人には向いているのかもしれません。

  割り箸を挟んで声を出す
  口角を上げる狙いなのでしょうが、これだけでは何も変わりませんでした

  外郎売
  早口言葉
  何の効果もありませんでした




滑舌の悪さにもいろんな原因があるのでしょうが、私と同じカテゴリの人には、有気音っぽくエッジが立った話しはじめにすることが効果ありだと思います。

なぜか調べてもあまり出てこないのですが、ぜひ試してみてください!


電話での

  「田代です」

  『やしろ様ですね?』

  「たちつてと、の、たしろです」

というやりとりも今後なくなるか!?