2020年4月3日

伝わりやすい発音

私は滑舌がよい方ではありません。

気づくと、小さな口でモゴモゴ話してしまっています。
「え?」
と何回か聞き返されることがしばしばあります。

聞き返された時は、お腹から声を出してみます。でも、それだけでは伝わらないことも多いです。単に声を大きくしても、いまひとつ伝わりやすさは変わらない。冬場や、昨今のような環境でマスクしているなら尚更です。電話もそう。

「音は聞こえるが、言葉は認識できない」
高齢の難聴の方に多いですが、それと同じような状態なのかも。


これが、有気音っぽく話し始めると伝わりやすいことに気づきました。

  有気音とは
  https://youtu.be/sh-BeqXDp04

有気音っぽく、かなりはっきり話し始めると、違ってくる印象です。「聞き返されて、意識した発声で伝え直した後に、もう一度聞き返される」ことは減ったように思います。

外来で患者さんの名前をマイクで呼ぶときに伝わりやすくなったように思います。診察室に入って来なかったり、別の診察室に入っていったりすることが減った印象です。

スマホやタブレットでの音声入力の認識率も上がった実感があります。



語弊を恐れずいうと、日本語では

  かきくけこ
  たちつてと
  ぱぴぷぺぽ

あたりが有気音で発音できます。

って、ほとんどの文字が該当してないやん、ということなんですが、あくまでも「有気音で」ではなく「有気音っぽく」です。

要は、最初の文字の発音を弾けるような感じで出すのがポイント。子音は唇や舌、上顎、歯を、母音は喉を、そしてどちらももちろん横隔膜を、より強くしめてから一気に解放して、速いスピードで息を出す。音の始まりを四角く出すイメージ。淡いグラデーションから始まるのではなく、ゴシック体のような、マーカーの太線から始まる感じ。エッジが立っている発音を心がける。

言葉の始めさえはっきり出せば、その後はそんなに意識しなくても伝わる印象です。最初につられてその後もはっきり話すようになるのかもしれません。





その他にも、ネット上に転がっている滑舌をよくする方法で、試してみたことがあるものについて。

•有効だった方法

  口を上下に大きく開ける
  口角を上げる

  部屋の一番端まで言葉を投げるイメージで話す



・効果が感じられなかった方法
とはいえ、私とは違う原因で滑舌が悪い人には向いているのかもしれません。

  割り箸を挟んで声を出す
  口角を上げる狙いなのでしょうが、これだけでは何も変わりませんでした

  外郎売
  早口言葉
  何の効果もありませんでした




滑舌の悪さにもいろんな原因があるのでしょうが、私と同じカテゴリの人には、有気音っぽくエッジが立った話しはじめにすることが効果ありだと思います。

なぜか調べてもあまり出てこないのですが、ぜひ試してみてください!


電話での

  「田代です」

  『やしろ様ですね?』

  「たちつてと、の、たしろです」

というやりとりも今後なくなるか!?