2021年6月29日

スタンドを使う

といっても、奇妙な冒険の話ではなく、PCやタブレット、スマホなどを立てる話です。



コンパクトなデバイスでも十分なパフォーマンスを発揮できるようになった昨今ですが、小さい画面を手元で見ていると、どうしても前かがみになってしまいます。 デバイスだけではなく、本や書類もそう。

前かがみの姿勢を続けていると、首や肩のコリはもちろん、頭痛、腰痛、目の疲れの原因になります。


前かがみの姿勢を続けないためには、あたりまえですが、


1.前かがみの姿勢をとらない

2.同じ姿勢を続けない


が必要。




1.前かがみの姿勢をとらない

姿勢を良くしようという意識だけで自然と疲れない姿勢を取るのは簡単ではありません。身体感覚の優れているスポーツ選手でさえ、フォームを変えようとしてもなかなかうまくいかないですよね。ましてや普通の人間に一朝一夕でできることではないです。


これが、スタンドさえ使えば瞬時に、物理的に画面の高さがあがるので、前かがみにはなりにくくなります。


また、目とディスプレイとの距離を離すことができるのも利点。目とディスプレイの距離が離れると、 画面の高さが同じでも視線が上がり、 前かがみになりにくくなります。


いま現在使ってない人は、使った瞬間に楽さを感じられると思います。


とはいえ、スタンドには、

出すのが面倒

しまうのも面倒

持ち運ぶのにかさばる

持ち運ぶには重い

といったデメリットがあるのは確か。


使いにくいものも多数あって使わなくなってしまう中で、それを乗り越える快適さを感じて、いま現在も使っているのは、


・折りたたみラップトップスタンド

180gと軽量で、出先でPCを使うならこれ。幅を変えられるので、滑り止めのための出っ張りを手首に当たらない位置に移動できる。後述のブックスタンドを運ぶのが面倒なときにも。

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・ブックスタンド

モバイルディスプレイを載せてUSB-C一本でラップトップとつないで使ってます。もちろん読書にも。ページが勝手にめくれないように金具がついていて、かなり厚い本でも快適です。安定感があるものの、大きくて重い。

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・軽量スマホ・タブレットスタンド

とにかく軽い!持ち運んで出先で使う用。一応、iPad Pro 12.9を縦置きでも立ちます(浅い角度だと倒れるので注意)。小さめのもありますが、重さはさほど変わらず、こちらのほうが安定します。

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・スマホ・タブレットスタンド

家で使う用。持ち運び用とくらべると、画面が高くできるのでおすすめ。使いながら下からケーブルを挿すこともできます。

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外付けキーボードも有用な道具ですが、複数台のPCやデバイスを使っているとBluetoothの切り替えが面倒で、使わなくなってしまいました。




2.同じ姿勢を続けない

また、同じ姿勢を続けないためには、姿勢を変えられることが大事。座るだけでなく、立ったり寝ころんだりもできると自然と姿勢が変わります。一定時間ごとに姿勢を変えられると良い。


・スタンディングデスク

各種製品が販売されていますが、買うと邪魔になりそうなのと、見た目が今ひとつなものが多いのとで、タンスや本棚の上を使ってます。ちょうどいい高さの家具が見つかれば、それで充分。 各種スタンドと組み合わせると幅が広がります。天板の上にディスプレイだけ置いて、下の段にラップトップやキーボードを置くのもあり。


・立ちながらはもちろん、寝ながらも使えるスタンド

さすがにPCは使えませんが、三本を回してとめている支柱を一本か二本外して低くして下を向ければ、寝ころびながら音声入力もしくはソフトウェアキーボードで入力可能。寝転んだまま外付けキーボードを腰骨に乗せてタッチタイピングもできます。

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スタンドを使う方法以外で姿勢を良くする方法にも少しだけ触れると、


キーボードだけでなく、音声入力もつかう

Kindle読み上げによる「読書」も


キーボードや目を使わなければ、前かがみになりにくいです。



また、文字を読むときに地味に有効なのが、脇に反対側の手を挟むこと。視線が上がります。挟んだ手をグーにして、手のひらを地面に向けるとさらに有効です。


座布団や足台を使って姿勢を変えるのも有効。机の下に荷物をおいている人は、それをなくすことで脚が自由に動くようになって、余計な場所のに力が入らなくなりますよ。




首や肩のこりはもちろん、頭痛、腰痛、目の疲れなどある方は、どれか一つでも是非ためしてみてください。



2021年6月22日

テキトーに繕う

結論から言うと、

1.玉結び

2.テキトーに縫う

3.玉止め

で、わりとなんとかなります。

少なくとも、実用上は問題ありません。


家で普段着や寝間着として着物を着ていると、様々な場面で引っ張る力がかかって糸が切れ、脇や袖口、襟先がほつれてきます。そして、ほつれたまま洗濯乾燥にかけていると、さらにほつれる。

ほつれていても着ることはできるので、面倒でそのままにしていたところ、もうちょっとで袖が取れそうというところまでほつれたのが一着。。。

直しに出すと最低でも千円はかかるようで、範囲が広いと値段も上がるよう。そして出しに行くのも面倒。


家庭科の授業以来、裁縫なんてボタンを何度かつけたことがある(それも外科で糸を結ぶ方法を使ってテキトーに)くらいでしたが、ほつれたところを縫ってみました。もちろん和裁なんて一切したことありません。



なにはともあれ玉結びと玉止め。

玉結びは、指でやる方法と針でやる方法があります。

玉結び・玉止めのコツ

https://www.brother.co.jp/product/hsm/magazine/kiji103/index.aspx


針でやるほうが簡単に綺麗にできておすすめです。指でやる方法は、ときどきなんだか絡まった感じになってしまうんですが、たまが大きくなって、かえって抜けにくいかも。

あとはテキトーに縫う。なんでもいいと思いますが、尺とり虫のように針をうねうね進めました。


繕ったところをよく見ると明らかに補修部分がわかるレベルの下手さですが、普段着なら全く問題ありません。まして脇や袖口など見えにくいところなら何の問題もなし。


うまくいったので、ズボンのお尻の破れたところも縫ってみました。玉結びをして、あとは適当にうねうねと。そして玉止め。

とりあえず破れたところがふさがって喜んでいたんですが、その周りがすぐまた破れた・・・。

生地が弱ってるとダメですね。着倒して4年目の無印の麻のズボン。縫ったとこは破れないけど、その近くがすぐに破れてくる。力のかかりやすい場所なのでしょう。新しく買い直したら、破れたほうを切って、尻にあて布をしてもいいかもしれない。



縫うだけでも有効ですが、布の接着剤と組み合わせれば、結構な種類の補修が簡単にできると思います。

コニシ ボンド 裁ほう上手

https://amzn.to/2SLDGQi


ほつれなどの「線」にはテキトーな裁縫、裾上げやあて布などの「面」には接着剤が有効。



曲がりなりにもちょっとした補修ができると、簡単に数千円浮くので、テキトーな裁縫、おすすめです。音楽やPodcast、Kindle読み上げなど聞きながらやると疲れにくいかも。

2021年6月15日

大きめのものを譲る

この一年ほどの間に

和箪笥

除湿機×2

ガスコンロ

窓エアコン


を友人に譲ることができました。


以前には

無印のユニットシェルフ

無印の体にフィットするソファ×2


も。


簡単に持ち運べないものを処分するには、粗大ゴミに出すのが最も楽。ただ、まだ使える、そこそこ良いものなら、もったいないし、環境への負荷もかかる。お金もかかる。

売るとなると、生活家電や家具はどうしても汚れや傷などがあったり古かったりして、買い取ってくれなかったりクレームに繋がったりと面倒。

「ほしい」という友人・知人がいれば、譲るのがオススメです。相手が見えるのでやりとりも楽。近くなら取りに来てもらってもいいし、遠かったり重かったりするようなら送ってもいい。


送るときは、送料だけ相手に負担してもらっていて、

相手 まだ使えるものが安く手に入る 無茶はしないと思われる相手から

自分 費用無しで不用品を処分できる 無茶なクレームはないと思われる

世間 配送業者の利益でる ゴミが減る

と、三方よし。


送るのも面倒ではあるのですが、サービスを利用すると楽に可能です。


いつも使うのは、ヤマトの「らくらく家財宅急便」。来てもらってお金を払うだけ。あとの作業は全部やってくれます。

らくらく家財宅急便

https://www.008008.jp/transport/kazai/


ネットで申し込み完了。


集荷当日は、ガタイのいい男が二人でやってきます。

和箪笥のような重くて運びにくいものは、家の中のいまある場所から運んでいってくれますし、配達先では希望の場所に設置してくれます。そのための男二人です。


価格は、その場で寸法を測って決定。想定より安い価格でOKのことが2度ありました。

支払いは元払いかつ現金のみ。着払いに対応してほしい。元払いでも、タクシーや宿のように、申込時にカードを登録しておけば後から自動で決済してくれると、さらに便利なんやけどなぁ。


梱包は、彼らがプチプチや段ボール等でいい具合にしてくれます。

ただ、それでもやっぱり破損することもあるので、保険をかけることもできます。実際に、古道具の和箪笥は、配送途中で一部が割れてしまいました。50円の保険(補償額1万円につき20円で、最低50円から)をかけていたので、いい具合に補修してくださったそうです。そう簡単には壊れないと思われた家電類には保険をかけず。メリハリが大事です。


時間指定は、通常の宅配よりも時間指定できる地域は狭いようです。京都市での集荷は時間指定できましたが、配達の時間指定は、東京宛ではできたものの、大阪や兵庫宛ではできませんでした。その場合は配達の前に電話で事前打ち合わせするよう。



友人・知人との久々のコミュニケーションのきっかけにもなるので、まだまだ使えるけど使わなくなった大きなモノ、譲るのがおすすめです。


2021年6月8日

書評 『土と内臓』

読んでから、近くの川や神社から、すこし分解さていれたり、菌がついて白くなっていたりする落ち葉を土付きで拾ってくるようになりました。ミミズを連れ帰りたくなるようにもなりました。

家の小さな庭で、野菜や果物などを収穫したい。また、引越し当初から立ち枯れしていると思われる木が何本かあり、その原因を知りたかった。水が足りなかったのか、陽当たりが悪いのか、土が悪いのか、木が弱かったのか、病気のせいか。

そういうところから、土壌について知ろうと思いました。



原題は"The Hidden Half of Nature: The Microbial Roots of Life and Health"

生命活動と健康の基礎には、目に見えないたくさんの微生物が関与している。


目に見えないものを意識するのは難しい。


しかし、微生物のほうが動植物よりずっと前からいて、動植物は微生物の様々な働きに大きな恩恵を受けている。というよりも、微生物の働きがあることを前提に生命活動が成り立っている。動植物と微生物は生存競争をしているわけではなく、平時は共生している。


植物の根と微生物、ヒトの大腸と微生物、これらの関係は似ている。根や大腸から分泌される物質を摂取して微生物が繁殖し、また微生物から産生されたものを根や大腸が吸収して植物やヒトを潤す。


植物が強く育つには、肥沃な土壌が必要。ヒトが元気に過ごすには、豊かな腸内細菌叢が大事。


土壌を豊かにするためにできることと腸内細菌叢を豊かにするためにできることは、実は同じーーー



内容は、


よい土壌とは

微生物が生まれてから現在までの歴史

植物の生態

ヒトの免疫システムおよび栄養システム

人間と感染症の歴史


と多岐に渡りますが、いろんな話が出てくるようで、これらが、ひとつに繋がり、結末でまとまる展開が気持ちいい。



細菌や抗生物質の発見にまつわる人物のエピソードも面白かったです。


顕微鏡の基礎をつくったレーウェンフック

純粋培養法を発明し、結核の原因菌を発見したコッホ

低温殺菌やワクチンを開発したパスツール

産後の死亡率をさげるには手洗いが重要だとデータで示したゼンメルワイス

ペニシリンを発見したフレミング

ストレプトマイシンを発見したワクスマン


当時の社会背景とともに、人となりがすんなり入ってくる。



読んでいる間から、土壌作りを始めたくなったし、これまで以上に腸内細菌叢を整えたくなりました。

土壌づくりは、とりあえず、庭に落ち葉を積むだけの腐葉土づくりを始めてみました。数ヶ月かかるということなので、気長に。

土嚢袋、土、ぬか、水、生ゴミでできる門田式の堆肥づくりも準備中。


腸内細菌叢を整えるためには、


少食

大腸で細菌が処理できないほどの量を食べない


prebiotics

オリゴ糖、食物繊維


probiotics

発酵食品


また、これまでの診療スタイルは、基本的には「余計なことをしない」を大事にやってきましたが、必要な人には、土壌に対するマルチやコンポストスープ、腸に対するプレバイオティクスやプロバイオティクスのような何かを今まで以上に意識的にやってもいいのかもしれない。


きっと、元気な人やうまくいっている人には余計なことをしないのがいい。でも、何かしらうまくいっていない人や傷んだところがある人には、prebiotics、probioticsにあたる何か、日常を変える何かをやってみてもいい。


そんなことを感じた一冊でした。


土と内臓

The Hidden Half of Nature: The Microbial Roots of Life and Health

https://amzn.to/3wnqZZX