2020年7月31日

料理に砂糖を使わない

搾りたてのフルーツジュースと、自販機のジュース、どちらが好きですか?

搾った方は、繊細さ、広がり、深み、みずみずしさ、そして心地よい余韻のある味。自販機のは、深みも広がりもないどこまでも平板な味で、いつまでもベタつきが残る。

どちらにも甘さがありますが、ずっと感じていたい心地よい余韻と、早く水で洗い流したい後味。大きく違う。


料理に砂糖を使うと、自販機のジュースっぽい味になってしまいがちです。食材の滋味を損なってしまいます。砂糖を上手に使うのは菓子職人に任せましょう。

逆に、料理に砂糖を使わなくても、特に困る事はありません。変な甘ったるさが出ず、食材自体のもつ甘みを味わえます。

普段から砂糖を料理に使っている人には味が足りないように感じられるかもしれませんが、よく噛んだり、口の中を広げたり鼻から息を抜いたりして香りを感じると、味わいが広がります。ぜひ一度ためしてみてください。



どうしても甘さがほしいなら、わずかな砂糖、もしくは味醂を使うのがいいのかもしれません。

黒豆や梅酒には砂糖を入れてはいますが、年々量を減らしていて、レシピの4分の1以下を目安にしてます。黒豆は落ち着いた甘みになってきましたが、梅酒はまだ甘ったるいので、来年は焼酎と砂糖ではなく味醂ベースを試してみようかな。


ちなみに、醤油や塩も、レシピ通りに入れると、とんでもなく濃い味のものが出来上がることが多いです。食材は食感だけになってしまい、ほとんど調味料の味。滋味がすべて飛んでしまう。

この間、久しぶりにチェーンの牛丼屋に行きましたが、醤油と砂糖の塊を食べているような味で、並盛でも頑張らないと完食できませんでした。

体によくないと言われる食べ物の多くは、体によいとか悪いとかいうことよりも、濃いだけで深みも広がりもなく平板なのにくどい味になってしまっていることのほうが、積極的に食べようとは思えない理由です。




砂糖を使わない理由として、味以外の面では、砂糖の量を考える手間が省けるし、家に置く調味料を減らすことができます。もちろん、血糖値が上がりにくいというメリットも。




砂糖を追加しない食材の味、楽しいですよ。

噛んだり、口の中を広げたり鼻から息を抜いたりといった味わい方も、ぜひ試してみてください!