2021年7月28日

目、首、肩、腰にやさしいデバイスの使い方 2  文字の読み上げ

画面を見ていなくてもいいのが良いところ。疲れている時でも、耳からなら入ってくることもある。

イヤホンやヘッドホンさえあれば、いつでもどこでも使用可能。歩きながらや移動の最中、家事をしながら、もちろん目を閉じながらでも。音が出せる環境なら、スマホや PC のスピーカーから出してもいい。



文字データを音声にして読み聞かせてくれる機能を使って、書いてあるものを耳から聞けます。文字データになってさえいれば、Webページであろうが、文書ファイルであろうが、テキストのメモであろうが、電子書籍であろうが、読み上げてくれます。

読み上げ速度の調節もできるので、好みの速さにすることができます。ゆっくり聞くこともできれば、ざっと流すこともできます。馴染みがある内容なら速くして聞き流してもいいし、逆に門外漢の分野や外国語などはゆっくり読ませることもできる。


長い資料を読むときや読書に便利です。特に、電子書籍は無料で簡易のオーディオブックになります。面白いことに、目で読んだ場合と耳で聞いた場合で自分に入ってくるものが違うことがある。気に入った本は読むだけでなく聞いてみるのもいいかもしれません。

無料の電子書籍もあるので、試してみてください。

    Kindle 無料本

    https://amzn.to/3iTyDX1


そして自分で書いたものを推敲する時にも良い。聞いてみて、意味が分かりにくいところや流れがおかしなところに気づくことは多々あります。



ただ、いまひとつなところもいくつか。

いまのところ、声が優しくなかったり、抑揚や間の取り方が不自然だったりします。長時間きいていると疲れる原因ではあります。情感が出ないので、内容が分かれば良いものに向いていて、小説には向いていない。

緩急はつけられず、良くも悪くも一定のスピードで進んでいきます。どんどん流れていってしまうので、なじみの薄い分野で専門用語が頻出すると厳しい。ただ、よくわからない部分は目で読み直せばいい。

たくさんの声色や読み方から選べれば良いのですが、現状ではあまり選択肢がないです。ただ、近い将来には、人が読んでいるのか機械が読み上げているのかわからないレベルになっていくことでしょう。


ときどき漢字の読み方がおかしいので、前後の文脈から補正が必要です。

以前より減っている印象ですが、直近で気になったのは、

    21日 「21ひ」

    己 「つちのと」

    1人 「ひとにん」

という感じ。Web 上で見かけたネタで自分でも読み上げさせて確認した例では、エリザベス一世を「エリザベスかずよ」と読みます。


また、Web サイトをそのまま読み上げようとすると、本文以外に埋め込まれているデータを延々と読みあげて本文が始まらないことが多いです。

そこで、画面を文字だけにしてから読み上げ機能を使うとスムーズです。コピペして読み上げても良いのですが、Chrome拡張機能を使うのもひとつ。

    Reader View

    https://chrome.google.com/webstore/detail/reader-view/ecabifbgmdmgdllomnfinbmaellmclnh


左に出てくるボタンのスピーカー(下から3番目)を選択し、右上に出てくるenを選択してjaのどれかに変更して再生ボタンを押すと、読み上げが始まります。

Firefox、Opera、Edgeにも対応してます。

    https://add0n.com/chrome-reader-view.html


また、Safariには最初から画面を文字だけにする機能が付いてます。URLの左にあるボタンを押してリーダー表示にしてみましょう。

    iOS

    https://support.apple.com/ja-jp/guide/iphone/iphdc30e3b86/ios


    Mac

    https://support.apple.com/ja-jp/guide/safari/sfri32632/mac



・読み上げの操作方法

「(自分が使うデバイス名)」と「読み上げ」で検索すれば、方法は出てきます。

主要なスマホの操作については一応リンクを貼っておきますが、「自分はITリテラシーが高くない」と思う人は、Androidではやめておいたほうが無難だと思います。


Android

機能の止め方が分かっていないと元に戻すことすらできず、詰みます。「音声ボタンの+とーを両方押し続ける」が解除方法です。念の為。

    https://support.google.com/accessibility/android/answer/6007100?hl=ja

読み上げの音声は自然でよいのですが、思い通りに操作するのが難しい。画面の構成要素を選択するたびにその要素の名前を読み上げるし、何かをするたびに操作の内容を読み上げるので、操作がうまくいかない場合に聞く必要のない言葉を延々と読み上げる状態になってしまいます。もともとは目の不自由な人のための機能なので、仕方ないのですが。

読み上げ中でもどこかに指が触れると読み上げが止まってしまうのも欠点。


iOS

    https://apple.co/3y9yHbv

画面の上端から指2本で下へスワイプするだけ。

おおむね問題なく動きます。読み上げが始まらない場合も、何度か上記操作を繰り返すと、たいてい始まります。それでも始まらないときは、アプリの再起動や本体の再起動、アプリの再インストールをすると、ほぼ解決します。

図や表のような文字データではないものが続く部分では読み上げが止まってしまうのは欠点。



Android、iOS共通の問題

電子書籍の読み上げ中に画面をオフにすると、ページの終わりで読み上げが止まってしまいます。読み上げを長時間続けているとディスプレイをオンにし続けるせいでバッテリーを大量に消費するので、画面をオフにしたままでも読み上げ継続できるモードが欲しい。



次回は、アウトプット専用端末について。