2018年7月24日

風鈴

風情・・・たしかに風情がありますが、「風情」という漠然としたものだけでは和風なモノを推さないのが、このブログの方針です。


もともとは魔除けや占いに使われていたらしいですが、いまどきそんな用途で使っている人は稀でしょう。

そして、涼を感じるという用途ですが・・・ご存知の通り、風鈴が鳴っても涼しくなりません。風があって涼しい状況で風鈴が鳴るだけです。1.風が吹いて涼しい。2.風が吹くから風鈴が鳴る。1と2が同時に起こっているだけです。

風鈴の音と涼しさには因果関係はありません。自分で風鈴を振って鳴らしても涼しくならないことから自明ですね。風鈴の音のデータを連続再生してもまったく涼しくならないことからも自明です。風鈴はあろうがなかろうが涼しさとは関係ない。

「風鈴が鳴ったときに涼しさを感じる」という条件反射が身についた人には効果があるのかもしれません。食べたことがある人は梅干しを見ると唾液がでる、くらいのものですね。


実は、ちょうどいいくらいの音が鳴るところに吊るすのも難しいです。屋内だと風が通らないと鳴らないし、屋外に吊るしてしまうと、チリチリ鳴りすぎてうるさい場合もあります。

ほどよく風鈴が鳴るくらいに風通しをよくするのが、涼しく過ごすための最良の手のひとつではあります。障子や襖を取り払って、窓や戸を開け放って。とにかく風をさえぎるものをなくし、直線や対角線で風の通り道を作りましょう。ぬるい風がゆっくり通り抜ける縁側で、氷で冷やしたきゅうりに味噌をつけてかじりながら、時間をかけて酒を呑むのも、悪くないもんですよ。室温になじませた豆腐や枝豆もなかなか。

ただ、風の通り道をつくるなんてそもそも無理な設計の家やマンションも多いです。

そして、連日38℃をこえるような環境では、風通しが多少いいくらいでは、耐えることはできても快適ではない場面は多いです。また「耐えられる、耐えられる」と思っているうちに熱中症になってしまうという問題もあります。すぐあくせすで逃げ場がないと、運が悪いと死にます。



涼をとるなら、素直にエアコンや扇風機、あるいは保冷剤など、文明の利器を使いましょう。シャワーや水風呂(といっても今なら30℃くらいはある)、水で足湯(足水?)もいいですよ。

そういえば、外から帰ってきて室内で汗ダラダラだったのに、シャワーを浴びた後はずっとわりと涼しく過ごせるのはどうしてなんでしょうね?いわゆる「さっぱりした」感じがあって涼しいのは、気化熱で説明するには効果が長続きしすぎだと思います。最近話題になってた記事とも、ちょっと違う話かな。

 38℃の日は暑いのに38℃の風呂に入ると熱くないのはなぜか
 https://bit.ly/2umFeAI



価格はピンきり。百均でも売ってます。姫路の火箸風鈴は音はいい。高くて澄んだ音です。

 姫路の火箸風鈴
 http://myochinhonpo.jp/lineup/



とはいっても、数千円も風鈴に使うくらいなら、かき氷かアイス、スイカでも買うか、エアコンや扇風機をガンガン使ったほうが、おそらく報われます。