2022年12月16日

断食してみた

昼を食べなくなったことの延長として、断食に興味が湧いて、専門施設に行ってみました。

はじめての断食だったことと、下手にやると害がある(絶食後、急にたくさん食べると死ぬ。秀吉の兵糧攻め参照)という知識もあったことから、医師が携わっている兵庫県と旧五色町(現洲本市)の合同事業として開設された施設を選択しました。

 秀吉の兵糧攻め
 https://www.yodosha.co.jp/rnote/trivia/trivia_9784758115476.html


 公的断食道場・五色県民健康村健康道場
 https://www.fyu.jp


断食後になにか変わったかというと、よくわからないというのが実感です。1週間以上のコースがオススメとのことでしたが、残念ながら3泊4日の最短コース分しか時間が取れなかったので、もっと長くやるとまた違うのかもしれません。


断食中の過ごしかたと感覚

前半2日が、牛乳にジャムを少し入れたようなものを3食(100 × 3 = 300kcal)で、後半2日で復食でした。

あまり動かないように指示がありましたし、2日目からはいくらか身体がだるかったので、ほぼ部屋で過ごしていました。ぼーっと寝転んでいたり、考え事をしたり、書き物をしたり、読書したり、後述のDVDを見たり、呼吸法をしてみたり。

ちなみに、行動の制限には施設によって大きな差があるようです。今回の施設では、散歩は施設内の平地のみに制限されており、入浴不可でシャワーのみ。他の施設では、ウェブ上で確認する限りは、温泉に入れるところもあり、近所での観光を勧めていることも多いようです。


低血糖の症状らしきものはありました。2日目の午後には手足の指先や舌先が細かくビリビリ痺れ、聴覚が敏感に。3日目の朝は胸が押さえられて息を吸いにくい感じで目覚めました。ただ、胸が押さえられたり息が吸いにくかったりという感じは、寝ているときにエアコンの直風が顔に当たっていた影響も大きいかもしれません。

血糖値を持参したリブレ(血糖測定の器具)で繰り返し測定していたところ、3日目の朝が最低で、46 mg/dlでした。ここから尿ケトン体もプラスになりました。

 フリースタイルリブレセンサー2個セット
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「復食が感動するほど美味しい」という感想を断食の体験記でよく見ますが、それは感じませんでした。施設によるメニューの違いや、普段の食生活の違いもあるのかもしれません。

いわゆる「宿便」も実感はありませんでした。期間が短かかったのもあるかもしれません。


ストレスは少ない時間でした。

断食開始前と最終日前日に充実感テストというのをやって「爽やか指数」と「不快指数」を測定するのですが、爽やか指数は微増していました。



効果があるのか?

もともと何かしらの効果を求めて断食しに行ったわけではなく、「どんな感覚になるのか経験してみたい」というのが主だったのですが、心穏やかな時間を過ごせてよかったと感じました。

ただ、これが断食自体の効果かというと、どちらかというと、何もしないことの効果が大きい気がしました。

断食中は、活動が普段とくらべて大幅に減り、あまり何もしない(できない)時間を過ごします。

また、世間から隔絶されているので、ストレスが少ないです。仕事も家事もしなくていい。他者との交流もほぼなし。以前は集団での様々なセミナーや呼吸法の実践などあったようですが、感染予防のためにDVD視聴で代替されていました。


持病のある方への効果はまた別だと思います。例えば糖尿の具合は良くなるのでしょうし、血圧が高い人も下がるのだろうと思います。

ちなみに、体重は毎日500グラムぐらい減りましたが、現在は元に戻っています。




少食との共通点と相違点

昼を食べなくなった延長として試してみた断食でしたが、共通点は、食べる量が少ないことくらい。

相違点は、少食は毎日続けられるけれど、断食は毎日は続けられないこと。

少食は1人でできるけれど、断食は、誰かにサポートして貰う必要がある。

少食はいつでもどこでも無料でできるけれど、断食は、ひとりの時間を確保して、特定の場所へ移動して、お金をかける必要がある。1週間も2週間も断食に時間とお金を使うのは、多くの人には現実的ではないと思います。


普段からやるなら、少食です。




リゾートホテルでファスティングプランがあるところもありますが、周りの人は美味しいものを食べている中で自分は食べないというのは辛そうなので、断食したいなら断食専門の施設が良いと思います。

食については特別なことはせず、ただ何もしないだけなら、景色の良い宿泊施設で何もせず過ごすのもいいかもしれない。



切実に体調のことで困っている人、よほど時間とお金に自由が利く人以外は、何もしない時間を日常に取り入れつつ、普段からできる少食も取り入れるのがオススメです!