2020年5月16日

肩こりや頭痛をなくす

昨今のひきこもり生活で、本を読んだりデバイスを見たりする時間が増えていると思います。徐々に制限が解除されるようですが、再び感染がひろがれば、また制限が戻るでしょう。そして、この数週間で機械や在宅勤務で問題ないと実証された部分に関しては、わざわざ出て来なくてもいいということになる仕事も多いでしょう。なので今後は家にいる時間が増える人がたくさんいると思います。そして、本を読んだりデバイスを見たりする時間は増えていくでしょう。



来る日も来る日も書物を読み続けている人として有名な、二宮金次郎の像。

首の前や胸の筋肉が縮み、首の後ろや背中の筋肉が伸びています。筋肉がずっと伸びた状態や縮んだ状態にあると痛みが出るらしく、ああいった姿勢を続けていると、筋肉から痛みが出ます。胸や背中、首や肩、そして頭の痛みも引き起こすようです。

なお、実際は書物を読みながら歩いていたわけではないそうで、後世の人が作りあげたイメージだそうです。「大学の書を懐にして途中歩みなから是を誦し少も怠らず」という記載が、薪を背負いつつ書物を読みながら歩いている挿絵になったようです。



さて、本やデバイスを見る時間の長い生活の中で、首や背中、肩や頭が痛くならないように、どんなことができるか?


二宮金次郎の像よりも、もうちょっと背筋を伸ばすことです。



とはいうものの、意識してみてもなかなか難しいのが現実だと思います。意識するだけで姿勢を修正できる人は、100人に1人もいないでしょう。


そこで、旧くて新しい解決策、書見台。いまなら、タブレットスタンドやノートパソコンスタンドもその範疇に含まれるでしょうか。

書見台って何?という人も多いと思いますが、こういうものです。



見るものを台に乗せて、ある程度視線を上げることで、前傾姿勢になりにくくなります。一度でも実際に使ってみると体感でわかるのですが、「背筋を伸ばすぞ」と意識すること自体よりも、明らかに効果があります。



ただ、書見台、タブレットスタンド、ノートパソコンスタンドのそれぞれを別で用意するのも面倒だし場所もお金も必要です。3ついっぺんに使うこともあまりないですし。

書見台、タブレットスタンド、ノートパソコンスタンドの3つを兼ねた製品、しかも気軽に持ち運べる重さのものは、作れそうなのですが、コレ!というモノにはまだ巡り会えていません。

ノートパソコンスタンドにタブレットを乗せることは簡単にできます。ただ、書見台は本のページを引っ掛けるための突起が必要で、そういう突起はノートパソコンスタンドやタブレットスタンドにはついてないんですよね。なので、この3つを兼ねたものを探すなら、ノートパソコンスタンドの中から書見台やタブレットスタンドとしても使えるものを探す必要があります。


一応これら3つのどれにも使える製品が、これ。

若干、展開が面倒で、ページを引っ掛ける突起もデリケートではないのですが、軽くて持ち運びには適しています。これをさらに台や箱にのせて高さをだすと、より効果的です。



わりと良さそうなのが、これ。ただ、2.5Kgあって、持ち運びには適していなさそうです。次のAmazonのポイントアップ期間に買ってみる予定。



紙の本はあんまり読まない、パソコンはそんなに使わない、という人は話が早いです。


タブレットだけなら、この辺りがおすすめ。折り畳みも簡単で、軽くて持ち運びやすいです。

高さが保てるもの

軽さ重視



立ちながらタブレットやスマホを使う前提なら、これは使いやすいです。この文章を書くのにも使っています。タブレットを設置して、音声入力してます。キーボードを使わないと、肩から手が全く疲れることがなく、いいですよ。

この手のものは、デバイスを挟む部分の圧力が緩すぎたり強すぎたりするのですが、これはちょうどいいです。12.9インチiPad Proもちょうどいい強さで挟めます。本やノートパソコンには使えませんが。



ちなみに、寝転びながらタブレットを見るには、こんなものもあります。座りながらや立ちながら使うと、首や肩に結構な重さを感じますが、寝転んでいれば負荷は感じず快適です。12.9インチiPad Proでは画面がかなり近くて圧迫感がありますが、10インチぐらいまでなら、そこまで圧迫感もないです。入院する時なんかにはいいかも。




ノートパソコンをスタンドに乗せる場合は、キーボードとマウスもしくはタッチパッドを外付けにするのが基本です。
ノートパソコンだけなら、何かしらの本や箱などをノートパソコンの奥側の下に置くとモニタ側が持ち上がり、お金を使わなくても、わりと同じ効果があります。奥を持ち上げたノートパソコンを、台にした本や箱ごと、さらに箱や台などに乗せると、より効果的です。



書見台とあまり関係なくなりますが、背筋を伸ばすということでは、机に乗せるタイプのスタンディングデスクもアリではあります。自宅と職場の両方に置いてる人を知ってます。ちょっと圧迫感があるのと、重いし置きっぱなしにしないといけないので自分では導入はしてません。




昨今の騒ぎを見ているとわかると思うんですが、感染症はもちろん医療全般について、予防、それも個人でやる予防だけでなく集団でやる予防、つまり公衆衛生って大事なんですよ。

小学校入学時に、書見台(タブレットやノートパソコンにも使えるもの)を一人ひとりに学校用と家庭用を一台ずつ配布して、みんなが使うようにすれば、その後の姿勢の悪さから引き起こされる問題は大きく改善されると思います。なんでやらないんでしょうかね?鍵盤ハーモニカとか算盤とか裁縫セットとかよりは、お金を出しても買うべきものだと思います。

ロールプレイングゲームの魔法のように「ものすごく効いて元通りになる治療」ってあまりないので(だからこそ「魔法」なんです)、治療しなくてよい状態を保つことの方がよほど大事です。

要するに、仕掛けであったり道具であったりを使いながら、各個人はあまり意識も努力もすることなく、意図する結果が達成されている、というのが理想です。例えば、いまや目的地に時間通りに着く移動手段をインターネットで調べるのは簡単ですが、そのために使われているテクノロジー全てを各個人が理解しないといけないとか自分でアプリをプログラミングしないといけないとかだったら大変です。それができる人は、1万人に1人もいないでしょう。「仕組みはよくわからないけど、こうやったらうまくいく」ということがわかっていて、小学校低学年の子供でも繰り返し実行できることが大事だと思います。




道具がありさえすれば、意識も努力もなくても姿勢が良くなり痛みが出なくなる、旧くて新しいソリューション、書見台。ぜひ試してみてください。