2020年5月1日

日々の献立をお品書きから選ぶ

時節柄、自炊の機会が増えていると思います。
用事があって街中に出ましたが、飲食店もかなり閉まってますね。

今日は三食、何にしようか?
作るのも一仕事ですが、決めるのも、ひと手間ですよね。

実は、割烹のお品書きに、献立を決めるのが簡単になるヒントがあります。



毎日のことなので、とにかく労力をかけずに続けられることが重要です。

食べたいものが明確なら、己の欲望に忠実に行動すればいい。
ただ、たいていの人は、いつも明確に食べたいものがあるわけではないと思います。



家庭の食事には、おのずと制約があります。

・家にあるもの、リーズナブルなものを優先的に使う
いま家にある食材や手に入りやすいものを簡単に美味しく食べたい。

・一定時間内でつくる
一定以上の労力はかけられない。下ごしらえの時間、火についておかないといけない時間、後片付けの時間など、できるだけ負担が少なくなるように。


これらの条件を満たしつつ、あまり労力をかけずに、美味しく身体によい食事を作るにはー

メニューが決まっているなら、何も考えずに突き進めばいい。

メニューが決まっていないなら、まず使う食材を考えるのではなく、最初に調理法を決める。調理法を決めてから、家にある食材を確認して使う。


食材を先に選ぶと、迷いやすいです。可能性は無限だし、労力も千差万別。「食材名 レシピ」で検索してみても、ピンとくるものがなく延々とザッピングしてみたり。
ましてや、家にあるものから選ぶのではなく、食べたい食材を考えて選んでしまうと、食材を手に入れるところから始めないといけない。

まず調理法を選び、食材は後から選ぶ。そのほうが、疲労度、使える時間、家にある食材など、自分のコンディションやその日の事情に沿って決めやすいです。また、自然と旬の食材を使うようになる。



例えば、食材を先に決めると、こうなります。

 お、美味しそうな玉ねぎが残ってるぞ。
 スライスしてサラダにするのがいいか。
 蒸すのも良さそうだ。
 じっくり炭火焼きも捨てがたい。
 いや、そんな時間はない。
 丸ごとおでんにする?
 炒め物に使うのもいいなぁ。
 うーん、どうしよう。


対して、調理法を先に決めるとは、こういうことです。

 今日は時間もないし疲れてるから、蒸し物か鍋にしよう。
 あまり切らなくていいし、火にかけたら放置できるし。片付けも楽やし。
 お、美味しそうな玉ねぎがあるな。
 蒸し物にしよう。
 余ってる長芋も入れてみるか。ついでに卵も。



ある程度放置して済ませたいなら、蒸し物や鍋、ホットクックやオーブン料理など。

蒸し物にしたとして、

疲れているときなら、空焚きだけは気をつけて、多めに水を入れておく。くたくたになってもいいので、蓋をして長めに放置。余力があれば、蓋を少しはずして温度を下げて、若干長めに蒸していてもいい。


気力があるなら、ゆっくり時間をかけて炭火焼きにしてもいい。焦がさないように、かつ火は通るように。呑みながら頃合いを待つ。

準備が面倒だったり、加減が必要だったりする調理法は、要は、張り付いている必要があるんですね。



調理法を先に決めると、同じ食材が大量にある場合でも、調理法を変えていけば、飽きずに済む。食材が一種類しかなくても、調理法が7つあれば、1週間回せる。ダンボールいっぱいの芋や玉ねぎなんかが届いたとしても。


ついでに言うと、一食に何品も作らないのが大事です。何かしら一品で十分。いろんなものを食べるにしても、毎日、毎食、いろんな料理を用意するのは大変。せいぜい1週間単位でいろいろなものを摂れるように工夫すればいい。

一品増やしたい場合は、手に入りやすく、手間もかからない、豆腐、納豆、豆乳や、ちょっとの手間で美味しく無駄が減る、ぬか漬けなど付けるとよいです。サバ缶なんかもあり。



繰り返しですが、とにかく毎日やることなので、長続きしやすい方法をとることが大事です。続けることにストレスがかかりにくい、あまり何も考えなくてもできる方法を。

そのために、調理法をリストにしておいてローテーションすれば、さらに決めやすい。そうすると、手間をかけずに食卓が豊かになります。

レストランのメニューは前菜、メインなど食べる順番で分かれていますが、割烹や中華のお品書きは、刺身、焼き物、炒め物など調理法ごとに分かれていることが多いですよね。あれを参考にすればいい。

たとえば、

 蒸し物
 炒め物
 煮物
 焼き物
 揚げ物
 サラダ
 刺身

 汁物
  味噌汁
  貝の汁
  海苔の汁


 鍋物
  昆布
  鶏

 麺類
  パスタ
  そうめん
  うどん
  そば
  ラーメン
  ビーフン

 ご飯
  白米
  分付き米
  玄米
  炊き込みご飯
  お粥


あとは、家庭ならではの、

 オーブン
 ホットクック

 中食
 持ち帰り

 缶詰
  鯖
  オイルサーディン

 冷凍食品
  上海餃子
  無印焼餃子
  大阪王将焼餃子
  PIZZAREVO

なども加えると実用的です。



まだしばらく続く引きこもり生活。

豊かな食卓を手軽に楽しむ一助になれば!